【考察】テクノロジーの進化が『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を作ること可能した【妄想】
記憶が呼び起こされる
シン・エヴァンゲリオンでは絵コンテを使わずにという話がNHKの番組で放送されました。
そのことで、私の記憶の奥底に眠っていた記憶が呼び起こされました。
20世紀のコンシューマゲーム機の話
記憶の話をする前に、私の話と20世紀のコンシューマゲーム機の話します。
私は20世紀ではコンシューマゲーム機でゲーム開発をしておりました。
当時のゲーム機は、テクノロジーが進化していくにつれ、色々なことができるようになっていきます。
特に大きく変わったのは、3Dグラフィックスです。
スーパーファミコンでは、擬似的な3D表示をモード7で行ったり、エンジニア泣かせなクォータービューを表現したり、それでも難しいときはCPUを追加して3Dを表示させるなどしていました。
それが大きく変わるのが、プレーステーションの登場でした。
プレーステーションは、今までのゲーム機のようなオブジェクトを指定する方式ではなく、フレームバッファを持ち、ポリゴンやテクスチャマップドポリゴンを画面に転送する機能をハードウェアで持ち、今までの概念が大きく変わることになりました。
そして、これより少し前の時代、パソコンなどではLightWaveなどのソフトウェアが登場しており、そういうソフトウェアとプレーステーションがゲーム会社だけじゃなく、アニメ制作会社にも入り込むことになっていきます。
ゲーム開発しては、よりよい作品を作るためにアニメ制作会社に依頼することが増えていくようになり、私などエンジニアは欲しいデータ形式の説明などでアニメ制作会社に行くことが少なからずありました。
そんな中、アニメ制作会社で導入したての機材がトラブルを起こしてしまい、それを私が何とかしてしまうということもあったり、そんな楽しい時代でした。
それが20世紀の終わりの頃の話しです。
打ち上げ
ゲーム開発が終わると打ち上げがあります。
アニメ制作会社にも声をかけたりして、大人数で打ち上げを行ったこともあります。
そんな中、機材トラブルの対応をしたときのアニメ制作会社の人(制作進行)と、テクノロジーの進化について雑談をしました。
※記憶ベースで少し脚色して書いていますので、意図が伝われば幸いです。
制「プレーステーションって150万(ポリゴン)の処理ができるんでしょ?」
私「えーっと、1秒間の話です!1秒間の描画は30回分になるので、30分の1の処理で5万しかできません!」
制「それぐらいだと、どんな画像がかけるの?」
私「余計な情報を取った車ぐらい、ヤマトなんかは絶対に無理です。」
制「パソコンでも、そんな感じ?」
私「そんな感じです。」
制「ヤマトをリアルタイムに作画できるのは21世紀から?」
私「いやー、むずかしですねー、10年は時間が欲しいですねー。」(話をしたのは1997年ごろで10年後は2007年ぐらい)
制「誰でも、どんなパソコンでもいける?」
私「そのレベルですか?プラス5年欲しいですねー。」(2012年ぐらい)
制「そっかー、結構先ですね、でも本当にできるんですか?」
私「テクノロジーの進化は5年で利用者の変化、10年で抜本改革が発生する世界なので、10年後の2004年にプレイステーションの2世代後のゲーム機がが出て、物凄い映像のゲームが出来る世界になりますよ。そのあと5年後ぐらいに誰もがすごい映像を作る時代になります」(2006年プレイステーション3発売)
制「なるほど!そうか!そんな時代が早く来てほしいな!」
私「そうなると、作る時間が短縮できますね。」
制「いや、変わらんよ。」
私「え?何でですか?」
制「リアルタイムに作画できるんだから、実写の撮影と同じように何度も撮影して良いシーンを作れるじゃん。」
私「あー、なるほど、リアルタイム映像作成をしながら監督がカチンコするんですね。」
制「そうそう、監督が指示を出すだけでいいんで、絵コンテもいらんよねー!」
私「いや、さすがにそれはキツくないですか?せめて、パターンを1つぐらい作った方がいいんじゃないですか?」
制「まあ、そうかもねー」
私「ある程度のプロットがなく、こだわる監督だと何度も撮影しちゃうので、逆に作る時間ばかりかかって貴方のような制作進行さんが苦しむだけよ(笑)」
まとめ
私の記憶から呼び覚まされたのは、遠い昔に話したテクノロジーの進化がアニメ作りを変えてしまう話でした。
シン・エヴァンゲリオン劇場版は、テクノロジーが進化した、今の時代だから作ることが可能になった作品です。
そして、話を脚色していますが、この考え方は20世紀から模索されていたのです。
今後も、テクノロジーの進化で物の作り方は変わっていくでしょう。
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