iOS15から始まったiCloud+のプライベートリレー(ベータ版)で知られてない機能
プライベートリレーの説明
iCloudプライベートリレーをオンにすると、iPhoneから送出されるトラフィックが暗号化され、2つの異なるインターネットリレー経由で送信されます。これにより、Webサイト側からあなたのIPアドレスと位置情報が見えなくなり、ネットワークプロバイダもあなたのブラウズアクティビティを収集できなくなります。
よくわからん。
まあ、簡単に言うと、上のようなIPアドレス(利用しているプロバイダー)を確認するサイトを利用すると、私は自宅ではauひかりを利用してますが、下のように AKAMAIという別のIPアドレス(別のプロバイダー)から接続していることになっています。
つまり、IPアドレス(利用しているプロバイダー)と、それに紐づく地域情報が隠されます。
これがプライベートリレーのメイン機能なのですが、Safariブラウザと一部のアプリしか反応しないのでベータ版となっているようです。
世間の説明でも、これぐらいは書いてあるのですが、プライベートリレーには知られていない機能があります。
今回は、これを説明します。
ちなみに、iCloud+の説明と、カスタムドメインの説明をした記事はこちらです。 kawahara-ci.hatenablog.com
メールを非公開について、メールアドレスが漏れる説明をした記事はこちらです。 kawahara-ci.hatenablog.com
メールアプリで画像が非表示に変わる
今までiOS14のメールアプリは画像が含まれるメールを開くと画像も表示していました。
メールアプリで画像を開くということは、どういうことでしょうか?
添付ファイルではなく、HTMLメールでは画像を読むために、画像が置いてあるサーバーにアクセスするということなります。
そうなると、利用者のIPアドレス(利用しているプロバイダー)がメール送信者に伝わります。
また、画像を開いた時間がわかるので、いつメールを読んだかが、メール送信者はわかってしまうのです。
1ピクセルの画像を埋め込んでいるビーコンという手法もあり、画像がないと思われるメールでも実は画像があるということもあります。
このためiOS15からメールアプリに設定が追加されました。
設定アプリのメールに「プライバシー保護」があります。
そこには下のような「"メール"でのアクティビティを保護」があります。
こちらはiCloud+じゃない方も利用できますので、プライバシーが気になる方は有効にしておきましょう。
一応、デフォルトで有効になっていますが、有効になっていると下のように画像は表示しなくなるように変わりました。
Gmailアプリも、そのようになっていたので自然な対応かと思います。
画像を表示するときは、利用者が「コンテンツを読み込む」というアクションをして画像を表示させます。
メールアプリのプライベートリレー
これを、iCloud+でさらに進化させたのが、メールアプリのプライベートリレーです。
下のようにプライベートリレーを有効にします。
そして、先ほどの画像があるメールをメールアプリで開いてみますと下のようになります。
「コンテンツを読み込む」というアクションをしなくても、自動的に画像を表示するようになりました。
つまり、プライベートリレーが有効になっているとき、画像を開いてもプライバシーは侵害されないと判定され自動的に画像が開かれるようになるのです。
メールアプリで色々とメールを受信している人には良い機能かと思います。
iCloud+を利用している人は試してみてください。